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GAOさんのおや?親のトビラ
みらい学舎について

それでも彼らはやって来る

児童館職員としての14年間。足跡を綴ります。 子どもに関わる方、親御さんに、子どもとの関わりのヒントや児童館のような場所(学校でも家でもないナナメの関係ができる場所)の存在意義を知っていただけたら嬉しいです。 これから私が関わっていく『進学塾 みらい学舎』も・・・ もしかしたら“ナナメの関係”が作れる場所かもしれない。 教育と福祉、混ざりそうもないこの関係を、新たな視点をもってチャレンジしていきたいと思います。(太田佳代子) ********************** 【児童館の思い出5:それでも彼らはやって来る】   児童館1年目、私31歳。 来館者の多くが乳幼児親子さんと小学生で、少数だけど中高生も来ていました。 アリーナという体育館が使えたので、中高生でも楽しめるところがあったのです。   私もまだ若かったから、子ども達と一緒によくバスケをしました。 やんちゃな中高生とも^^ 一緒に遊んでいると、いろんな意味で情が移るというのかな、 よく羽目を外し、よく切れだし、怒り出すと体も大きいし力も強いので ヒヤヒヤさせてくれましたが、見放すことはできませんでした。   どんなことがあっても、 次に来たときはいつも通りに「お!来たね~こんにちは!^^」とお出迎え。 まずはあいさつしながら、その子の表情からいろんなことを読み取ります。 「あ~、今日はなんかむしゃくしゃしてる感じだな~」 「お、今日はなんかいろいろ話したいみたいだね♪」 などなど、聞かずとも感じるその子の様子で、私も周波数を合わせていきます。   けれど、いくら調子良い感じで来館しても 子どものココロはちょっとしたことで変わります。 あの日も・・・何かがきっかけで切れだし暴れ出しました。体を張って彼らを落ち着かせました。 泣いて語りかけました。がむしゃらに…私の気持ちをぶつけていました。へとへとになるまで。   でも彼らは、そんなことがあってもまた児童館にやって来るのです。   今思えば、児童館に来てくれているうちはまだ良かったな~と。 高校生世代後半に児童館に来ることはなく、風の便りでカラーギャングに入ったことを知りました。   当時は私、目先の子ども達の行動に注目してしまい、 背後の子ども達の様々な生きづらさを感じる余裕がなかったな…。 今にしてそれを思います。あの時はそれが私の精いっぱいだったのは確か。 児童館1年目の、ほろ苦い経験でした。   時は過ぎ、彼らが24,5歳になった頃でしょうか? ばったりスーパーで、その中の一人と会いました。 「俺はもう足を洗って仕事をがんばってるよ。太田さん、懐かしいな~。」って、 バスケして笑いあっていた時の笑顔と同じ表情を見て、私の心が喜んだのは言うまでもありません。

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